電圧降下を防ごう 〜電源供給について〜

オーディオ機器に必要な100Vの電圧。しかし、実際に分電盤で100Vであったものでも宅内配線や電源ケーブルを通り、オーディオ機器に達するまでに電圧降下が生じ、100Vに満たないのが現状です。
この電圧降下は音質の劣化を招くだけではなく、ノイズの原因にもなります。ここで電圧降下を抑え、理想的な電圧をオーディオシステムに供給する方法を紹介します。
試していただければ、今までに経験したことのない「音」が貴方を包み込むことでしょう。

図@(電源配線図)

同じブレーカーから複数の電源コンセントを接続しオーディオ機器を使うと電圧降下のもとになります。
1つのブレーカーに対し1オ−ディオ機器が理想です。
「バカヤロー!オーディオのローンで配線工事までできるか!!」という方には電源コンセント、電源プラグ、ACインレットを取り替えてお試しになるだけでも電圧降下を防ぐ効果が得られます。


●オーディオ機器にとって理想的な電源とは?
まず一般住宅における電源配線は図Aのように1〜2室にまたがって、照明器具やコンセントが混ざって配線されています。しかも「20A」1台のブレーカーでです。各室のコンセントや照明器具等、日常生活に欠かせないドライヤー、掃除機、冷蔵庫といった大きな電力を使用した際に、これらは電源回路全体に大きな負担をかけ、電圧低下を引き起こす原因になってしまいます。
しかも分電盤からコンセントまでの配線ケーブルは単線1.6mmφ〜2.0mmφが使用されていますが、ほとんどの家庭では1.6mmφが使用されています。
このケーブルの太さの違いも電圧降下や電気の振動の原因にもなっています。

図A(一般住宅における電源配線)

配線ケーブルの太さと同様、長さも重要なポイントになります。
何故なら細いケーブルを分電盤から10m以上も引き回すと電圧は降下してしまうからです。
そこでオーディオルーム専用の分電盤を用意することをおすすめします。

図B(結線図)

結線図(図B)を見てお分かりのとおり、一般住宅には「単相3線式」と呼ばれる方式で、電気が供給されています(他に単相2線式もあります)。電気工事の職人さんはR相とT相をバランス良く使うように配線しますが、厳密にはR相とT相では同じ100Vでも違うはずです。そこでR相側かT相側だけを使えば各オーディオ機器の"電気の条件"はまったく同一になるはずです。
その事は、”もっともシンプルな電源供給回路”となり、各オーディオ機器の負担を軽くする事ができます。
次にオーディオルームの配線図を載せます。

図C(オーディオ、ビジュアル専用コンセントの配線図)

図D(照明器具、他のコンセントの配線図)

アースセンター(接地分岐バー)の使用例
アースセンター(接地分岐バー)の使用例
  このオーディオルームでは、AV専用コンセントの為に電磁シールド対策用の電気配線保護管を使用しています。 電源用配線にシールドを施す事は、18年程前から行っていることなのですが、電磁シールド管を使用する事による外乱ノイズの除去やケーブル自体が発するノイズの他ケーブルへの伝パ等、有効なノイズ対策になると思います。
他にもノイズ対策の一つとして、アースがあげられます。写真はアースセンター(接地分岐バー)の使用例です。100×300×10の銅板に金メッキを施してあります。


次に壁コンセントです。写真のように2種類のコンセントがあります。違いはケーブルの止め方です。N社はワンタッチ式、M社はネジ止め式、この止め方の違いも電圧に関係します。

N社(WM1318)
M社(ME2851)
コンセントN社前面
コンセントM社前面
コンセントN社側面
コンセントM社側面


<要注意>
電気は本来危険なものなので、素人が扱える範囲には制限があります。
分電盤の扱い、コンセントの交換には資格が必要です。かならず電気工事店に御依頼ください。


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